金谷山大明寺

金谷山大明寺は宗祖日蓮聖人を開山に仰ぐ古刹です。建長五年（一二五二）、三浦半島の米ヶ浜海岸に着岸された日蓮聖人に、土地の豪族石渡左衛門則久が帰依し、米ヶ浜山上に「三浦法華堂」を建立したことに始まります。

則久の息男則次が、この法華堂を大寺院にしようと土地の狭い米ヶ浜山上から現在地に移転させ、金谷山大妙寺と改称。一万四千百坪の広大な敷地に諸堂十六棟が立ち並びました。中興の祖となった六世大妙房日栄上人は、則次の息男です。

以後三浦郡内日蓮宗三十二ケ寺の本山として栄え、徳川家康から朱印十六石を賜り、十万石の格式を与えられました。ある時、朱印の「妙」の字を「明」と誤り書かれたことから「大明寺」となったと伝えられています。

明治期、仁王門を除いて全焼しましたが、歴代住職の努力によって本堂、釈迦堂、七面堂、鐘楼、庫裡と再建され現在に至ります